スペインでのクリスマス
*賑やかなクリスマスマーケット
・スペインにおけるクリスマス
僕が経験したのは、24・25日の大きなFamily meeting。祖父母の下に叔父・叔母・いとこが集結し、持ち寄ったお酒や食べ物を食卓に並べて囲むのである。ちなみに、スペインにおけるクリスマスの期間(正確にはクリスマス休暇)は24日から年明けの6日までで、東方三賢人がプレゼントを枕元に置く、いわゆるサンタからのプレゼント的なアレは、6日に渡されることになる。(最近はアメリカに合わせて24日の場合もあるみたいだけど)
*友人の母から来年のアドベントカレンダーを貰った。やったぁ。
・装飾
クリスマスツリーを飾るのはアメリカからの文化の影響が強いらしくて、伝統的なスペインの家庭では滅多に飾らない。その代わりと言うか、一般的にはべレムという、キリストの誕生物語を端的に表したミニチュアが飾られる。馬小屋で生まれるジーザスを囲むマリアとヨセフ、彼らの頭上には天使が舞い、光に導かれて三賢人がユダヤ国の城から向かう道中にある。そしてヘロデ大王はキリストの存在を恐れて使いを送っている。
*友人宅のべレム
これらのミニチュアは近くの玩具屋で購入できるし、あとクリスマスマーケットでもこのフィギュアがメインで販売されている。
*モノに依るが、だいたい5ユーロ(700円)程度の価格
このべレムと言うものは公的な機関、公民館や郵便局等にも置いてあった。(ちなみに僕がスペインに滞在していた時期は丁度総選挙が行われていて、公民館に友達と行けた)
*選挙の様子と公民館のべレム
・食事
日本人は何故かKFCを囲んでは有難がるが、友人に話したら鼻で笑われた。まぁヨーロッパでは底辺向けの飯っていう共通認識があるし、そら笑ろてまうか。テーブルを囲む食事はハモンサラーノ・サラミ・サラダ・チーズ・パン・クロケット(スペインのはクリームコロッケっぽい)・パスタ・シュリンプ、あと白身魚のソテーとか色々出てきた。デザートにはトゥロンというやたらかたいクッキー?ケーキ?みたいなものが出てきた。これはイスラムの方から伝わったらしく、かなり伝統的なものらしい。
*食卓とトゥロンの写真
飲み物としてはやはり赤ワイン。その他にもシャンパンやシードルもテーブルに上った。あと僕の友人の家庭では自家製のモヒートを皆で飲んでいた。
・テレビ番組
これちょっと面白いんだけど、スペインではシンプソンズが滅茶苦茶人気で、ある年代を超えたあたりから皆知ってる。1982年生まれあたりがライン?
そして未だに根強い人気があるっぽくて、クリスマスの時にはクリスマスネタがずっと放映されてた。ちなみに僕はSouth Park派なのでシンプソンズはよく知らない…
・クリスマスキャロル
日本のクリスマスと大きく違うのがここ。家族全員、親戚全員で大声で歌う。これが存外楽しいし。あと適当にインターネットで曲とか拾ってきてフラメンコとか踊ったり、ギターで曲弾いたりしてとにかく賑やかに過ごす事になる。
クリスマスキャロルの曲名覚えてなかったんだけどググったら見つかった。このブログの曲。
余談だけど、どの家庭に行っても必ず日本のクリスマスの風習を聞かれ、そして日本のクリスマスキャロルを歌わさせられる。これは敬虔なクリスチャンでもない限り非常に難易度が高い。だって普通知らなくない?
そしてこの経験を経て最適解を見つけた。それは日本語で「ジングルベル」を歌うということ。だって曲は皆わかるし、相手もサビを一緒に歌えるし、「あ~これが日本のクリスマスキャロルか!」感が出る。
走れそりよ 風のように
雪の中を 軽く早く
笑い声を 雪にまけば
明るいひかりの 花になるよ
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
鈴のリズムに ひかりの輪が舞う
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
森に林に 響きながら(引用:Jingle Bells(ジングルベル))
思い出せるのはこんな所かな。自分の人生における最高のクリスマスだった。